ようこそ「Studio die Sonne」へ
快適空間コンサルタントの山内陽子です。
最近、こんな相談を受けました。
「うちは、家族が香りがニガテなの。」「夜には消えちゃう香りってない?」
実はこれ、
「アロマテラピーのあるある」です。
同じようなご相談を過去に何回お聞きしたことか!
女性が、コロンやトワレを愛用し、各ブランドから新作の香りが発売されると、こぞって買う、
のに対して、香りを纏う男性ってまだまだ少ないですよね。
「男は黙って汗をかく」のがカッコいいなんて時代もあったようですし、西洋からやってきた香りというものに女性性を感じたり、照れを感じて、敬遠している男性もまだまだ多いでしょう。
(それでも最近ちょっと変わってきてるかな? maroシートのCMが好きでよく見ては笑ってます)
そもそも、香りを纏うこと自体が欧米とは少し感覚が違うかもしれません。
Une femme sans parfum est une femme sans avenir.
(香りをもたないあるいは香水をつけない女性に未来はない、などと訳される)
ココシャネルの台詞はあまりにも有名ですね。
注・私はフランス語分りませんので、無料翻訳ソフトのお世話になって日本語→フランス語にしました。
香りをつけるのも身だしなみの1つとされ、バスルームでじゃぶじゃぶ使える巨大ボトル入り香水が売られている国・フランスなどと比べて、
特に夏に高温多湿になりやすい日本においては、香りは強くたちやすいので
「そこはかとなく香る」「さりげなく香る」からは、かけ離れてしまいがち。
日本で、ヨーロッパ量を纏えば、たちまち公害ならぬ「香害」です!!
お風呂大好き&潔癖な日本人の永遠の理想は「湯上がり、石鹸のかおり」でしょうからね。
香りがニガテなご家族と一緒に住んでいる以上、家族の嗜好は大切にしないといけません。
お家はお客様のためではなくて、家族のための場所だから。
では、そういうご家族と一緒の場合、アロマテラピーは楽しめないかというと、
実はそんなこともないですよ。
まず最初に、これまで使ってみたお部屋の芳香剤について思い出してみて下さい。
市販のルームコロンや、○○の自然な香り、なんとかアロマコロン...みたいな感じのもの
ではありませんでしたか?天然のナントカの香り…とうたっていても、
案外「人工香なことがほとんど」です。
この場合は、香りに敏感な人の場合、十中八九「気分悪い」ということになりがち。
はっきり言って、天然のエッセンシャルオイルとは全く違います。
例え天然のエッセンシャルオイル配合であっても、です。
次に香水の香りを思い出してみて下さいね。
つけたての香りと、途中の香り、数時間後の香り、がそれぞれ違いませんか?
香水は「トップノート(つけたての香り)・ミドルノート(途中の香り)・ラストノート又はベースノート(何時間も持続する残り香になる香り)」と呼ばれる香りの時間差効果を上手に組み合わせて作られています。これは香りの成分の揮発性を利用したものです、
実は、アロマテラピーも同じです。(歴史的に言えば、香水がアロマテラピーと同じ、なのですが)
エッセンシャルオイルにも揮発性の高いものから順番に
「トップノート・ミドルノート・ベースノート」があります。
一般的には、これらをよく考えてブレンドして楽しみますが、
ご家族の帰宅時間まで香りを残したくない場合は、「トップノート」に分類される
エッセンシャルオイルのみを使う方法があります。
このグループの香りを使うと、嗅覚に素早く届いて、持続時間はおよそ2時間以内、といわれます。
マンダリンやグレープフルーツなど柑橘系のオイルや、レモングラス、ユーカリ、
ペパーミントなどがこのグループにあたります。
見て分る通り、さほど変わった香りでもなく、万人受けしそうな香りでしょう?
レモングラスは、私は夏の虫除け作りに必ずブレンドする香りですから、
これからの季節にもピッタリ。
香りが残りにくい代わりに、飛びやすいので、お客様の見える直前に香らせて、
お客様が帰られたら窓を開けて換気してしまえば、ダンナさんが帰る頃にはきっと大丈夫。
柑橘系なら、少しくらい香りが残っていても「グレープフルーツでも食べたの?」と
思う程度でしょう。留守中にグレフを食べたのが発覚して怒るダンナさんをお持ちの場合は、
違うジャンルのカウンセリングをおすすめします(笑)。
エッセンシャルオイルの使用量を適切に保つことは忘れずに。
さあ、これでアロマテラピーを楽しめるご家庭が日本中に増えるといいなあ〜♡