うこぎごはん


ようこそ「Studio die Sonne」へ

快適空間コンサルタントの山内陽子です。


「うこぎ」をご存知ですか?


全国的には、大変珍しい植物です。


ウコギ科の植物でいうと関東では「やつで」がよく一般家庭の庭木に植わっていますが、あのヤツデの遠い親戚です。花芽もそっくりですが、葉っぱも花芽もずっと小さいです。


数年前の直江兼続公の大河ドラマをきっかけに、米沢にお越しになった方は召し上がったかもしれませんね。米沢以外でみることはほとんど無い、米沢らしい植物です。


かの当時、直江兼続公が栽培を始め、第九代藩主であった上杉鷹山公がそれを推奨したとされ、米沢の古くからのお家の垣根にはよく見かけます。

 遠くからのパッと見は、お茶の木に見えます。

雪がすっかり溶けて、この連休あたりにかけて一斉に瑞々しい黄緑色の若葉を茂らせた様子は

キラキラしてとてもきれいなのですが、大変鋭いトゲがあり(バラのトゲより鋭く食い込みます)、気をつけないと傷だらけに(笑)。


この葉っぱには、活性酸素を除去するといわれる

ポリフェノールが豊富で、他にビタミンやカルシウムも多く含んでいます。

若干の苦みがありますが、若葉をさっと湯がけば気になるほどではないと思います。


 そう、この鋭いトゲと、優れた栄養素が、当時から防犯性の高い垣根として+食用として非常に実用性の高い植物だったのですね。(しかし、野良猫or近所の猫?がくぐって来てる・・・)


この季節、やわやわした若葉を摘んで、料理に使います。

天ぷらやおひたし、切り和え(茹でた葉を味噌や砂糖、ごまやクルミなどと一緒にまな板の上で刻みながら和えます)として頂いたり、お茶やそばに加工した食品もお土産屋さんで買い求めることが出来ます。


代表的なのは、この「うこぎごはん」でしょうか。


炊きたてのご飯に、さっと湯がいて刻んだウコギの葉っぱと塩を和えるだけ。

食べる直前に和えるのがポイントで、時間が経つと葉っぱが酸化して色が冴えません。


これを食べると、新緑のパワーで体中が満たされる感じがして

5月病なんてよせつけないぞ!という気持ちになります♪


我が家は、とってもウコギファン。

あまりに魅了されてしまって、引っ越して来てから家の垣根を全部

ウコギに変えてしまったほど。


ウコギは米沢のハーブと言えます。

このウコギの垣根は、旧家の趣とはもちろんベストマッチなのですが、

現代風の家にも合うようにアレンジしてもいいと思います。

なので、何年もかかるプロジェクト(?)として庭づくりの一環で、

イングリッシュハーブとウコギを、合わせるようなプランを考えています。


この土地ならではの有用植物を、なくしてはいけません。


誰かが我が家の前を通って「和風建築じゃなくても、ウコギの垣根イケるね。」

思ってくれたらラッキーです。ささやかながら、草の根運動中。

米沢のどなたか、この運動に賛同して頂けるといいな〜。