「んだ、んだ〜っ!」(と、急に声を大きくした)
「んだよお。」(前出の声に、大きくうなずきながら同調している)
突然聞こえてきた、おばあちゃんず(3人組)の会話。
午後の用事まで微妙な時間があったので、とある公共スペースで時間調整をしていました。
こういうスキマ時間っていうのは、案外、仕事がはかどったりします。
今日もそんなつもりでカフェオレ片手に読み物をしていると・・・
突然、冒頭のような会話が耳に入ってきました。
こちらとしては、ぜんっぜん、盗み聞きするつもりはなかったのですが、
ガールズトークによくある話で、仲間が同調すると、つい声が大きくなる(笑)。
ガールズトークは続きます・・・
A:「んだかぁ?そうすっぺかな。」
B:「んだよ。昔はさ、葬式でもなんでも家でしてたさー。けど、今じゃ、みんな場所さ借りて
外ですっからー。料理もすっことないしー。座布団でもなんでも、いらねんだー。」
C:「んだ、んだ。ウチも皿でもなんでも、あけてねーの、たくさんあんだー。けど要らねべはー。」
A:「ウチな、倉、3つも(指三本を勢いよく立てて)有んだ。要らねべ。」
B:「投げっぺー。」
一同:「んだ、みんな投げっぺー(爆笑)
(そう?、そうしようかな)
(そうよ。以前は葬式でもなんでも冠婚葬祭などは自宅でやっていたね。
でも、今は、葬祭場などの場所でやることが多いから、自宅でお料理する必要も
ないわよ。座布団なんかも必要ないわよ。)
(そうよ、そうよ。ウチにも皿など箱をあけてもいないものがたくさんあるの。
でも、いらないわよね?)
(わがやに、倉が3つもあるのよ。でも、要らないわね)
(捨てちゃおうか?)
(そうよ、全部捨てちゃえ。)
おばあちゃんたちナイス!です。
心の中で拍手を送りました!
整理収納アドバイザーとしては、思わず読んでいた書類を放り出して、
ガールズトークに割って入りたくなってしまいました。
冠婚葬祭のとり仕切りを家でする、というのは昔ながらの慣例ですし、このあたりでは
まだまだ、そういう手間隙をかけることが残っています。
都会では「隣は何をする人ぞ?」というドライなお付き合いが、孤独死や事件の目撃情報不足
などを招く原因のひとつとなっているので、
こういう、地域なり、自治体レベルでのお付き合いも大切だと思います。
確かにかなり大変だったりもするんですけど:p
このおばあちゃんずは、たぶん、団塊世代を子どもにもつぐらいの年齢でした。
彼女たちの年代の大人が、日本を高度経済成長期へと導いてくれたのですもの、
私たちは彼らを尊敬しますし、彼女たちも自身に誇りを感じていると思います。
その素晴らしい時代を自らの手で造り上げ、生きてきた大人だからこそ、
変化に対する不安をもっても不思議ではありません。
それでも、時代は少しずつ変化してゆき、こういう慣例も少しずつ変化していきます。
ただでさえ人は、年を重ね、経験を重ねるごとに、変化に対してネガティブになりがちです。
それなのに、このおばあちゃんず、時代の変化をおおらかに受け止め、それに応じて
自分の持ち物を取捨選択する勇気を持っているのです!しかも仲間同士で!!
なんて素敵なのかしら!
もちろん、ただ捨てれば良い訳ではありません。
けれども、きっとこのおばあちゃんたちなら、「今の自分に必要なもの」を
ちゃんと見極められると思います。
時代が変化していくように、
人も変化し、成長していくので。
昨日より、成長したワタシにふさわしい物
に囲まれて生活したい、ですね。
モノに所有されないで。
所有する、主導権は、アナタのものです!