カラーコーディネーターの勉強をしていたとき、
まったく見た事も聞いた事も無い物を理解して覚えなくては
ならず、苦労したことを覚えています。
きっと、この苦労、私だけじゃないはず。
プロが書いたテキストですが、読む側にしてみれば、
頭だけで理解する事は、知識としては足下グラグラ。
輝度計や照度計などの特殊な機器や文化的遺産や芸術品などなど
たくさんのものがテキストに登場します。
私は特に、具体的にイメージ出来ない物は記憶出来ないという頑固な脳みそ(?)の持ち主なので、出来るだけ本物を見られる様に
努めたものです。
バレエリュスの衣装なども、当時ちょうど都内で展示されたので、
わざわざ新国立美術館に足を運びました。
写真は測光装置のひとつ、積分球。
これもテキストに登場しますが、普通に生活していて積分球と聞いて、
「ああ、あれね!」とピンとくる方は少ないんじゃないかと思います。
ラッキーな事に、私は当時、国内外で積分球の本物を見学するチャンスに
恵まれました。日頃の行い良いのかもっ(うふふ♪)
あの不思議な物を見る前と見た後で、勉強への興味の強さがぐっと
変わりました〜。
つい先日、再びご縁があって、積分球を見せていただく事に。
真っ黒の部屋の中に設置されている、真っ黒の目玉ロボットのような
装置をパカっとあけると中は全面真っ白です。
酸化チタンや酸化バリウムなどを塗料に使って白く塗ってあります。
顔を近づけると遠近感が失われてクラクラします。ホワイトアウトの状態に陥ります。
この塗料のおかげで中に灯した光が、装置の中で反射します。
あ、でも気をつけないと。
うっかり髪の毛とかホコリとかがついたら測定結果に影響しちゃいます。
これまで見せてくださった方々は、みなさん白い手袋(しかも繊維のくずが落ちない素材)を
して作業していらっしゃいましたよ。繊細な装置です。
積分球のサイズは、様々で、直径・数十センチのものから、特別大きい物では数メートルあり
測りたい物に合わせたサイズの積分球が必要だそう。
写真のこちらは日本ではトップクラスに大きいらしいです。
特別に撮影許可を得る事が出来たので、ちょっとだけご紹介。
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積分球については、
「認定講師が教えるカラーコーディネーターテキスト&問題集2級」
桜井輝子・著 成美堂出版 ISBN978-4-415-21305-7 159ページ に解説があります。
私はこのテキストが特に分かりやすいと感じてお世話になりました。
または、こちらのホームページが分かりやすいと思いましたので参考にしてください。